金賞杜氏の日本酒情報局

日本酒製造現場からの情報発信

2019大晦日、そして2020へ

いよいよ年末も押し迫って参りました。

本日は酒造りの通常業務を終了させた後、実家で親戚一同と2019年最後の一時を楽しんで参りました。

きっと世の中の多くの皆さんが思い思いの時間をお過ごしのことと思います。

 

年末だった言うのに「レバノンに逃げたゴーン」

晦日なのに「フジモンユッキーナ離婚」

何となくこのニュースを聞いて「パワフルだなあ」と変に関心してしまいましたよ。

 

今年を振り返ると、酒造りの仕事を見たら「金賞」は獲得できたし、その他3つの鑑評会でもそれぞれ表彰をしていただきましたし、9月決算時には当蔵の過去最高売上高も達成できました。そして、今年の新シーズンも、色々ありますが何とかこうして酒造りが続けられている現状としたら、僕は大満足の2019年が送れたんじゃないかと思っています。

 

そして、秋からは新しいチャレンジとして当ブログを開設。

 

来年に向けて何か世の中に日本酒関連の有益情報を更に発信していこうと決意しています。

 

先日、プライベートで今月唯一の「忘年会」に行きましたが、たまたまなのか、たまたまであってもらいたいなと感じたことは、お客さんの中に20代と思われる若い方々がいらっしゃらなかったこと。

総勢40人くらいのお客さんがほとんど満席状態で元気に酒を楽しんでいるんですけど、僕は直感的に「若者の酒離れ」を感じていました。

 

きっと若者は、若者らしいスタイルで酒を楽しむか、酒に変わる何かに時間とお金を費やしているのかもと。行ったお店も決して「おじさん」をターゲットにしているお店ではないですからね。

 

当蔵の10月の増税後の売上が下がっております、というお話は何度か前のブログにて語らせてもらいましたが、ついに日本酒が一番出荷される12月も前年度比-10%程度落ち込みました。これはあくまでも当蔵の現状でして、日本酒業界や酒類業界全体での数字ではありませんが、出荷業務は明らかにこれまでとは勢いが足りないと感じながら作業を行っていました。

 

売上成績は下がったり、酒場の雰囲気に変化を感じたり、贅沢品である「日本酒」を取り巻く周辺環境は、もしかしたら2020年の更なる変化の前兆になるのかもと、ちょっと気持ちを引き締めて行かなければと考えているところです。

 

でもね、好きな人はやっぱり飲みますしね。

飲んでる人見ていると楽しいし、元気だし、魅力的ですよ。

 

是非、飲む人が少しでも「日本酒を飲む人」として少しでも日本酒を身近に感じていただけるようになってもらえると造り手としては幸いです。

実際、僕自身もその忘年会ではビール、ハイボール芋焼酎、サワー系と日本酒以外のアルコール飲料もたらふく楽しませてもらいました。

 

酒飲む人ならわかると思うんですが、飲んでる時ってめっちゃ気持ちいいし、最高に楽しいですよね。でも、その夜から翌日の午前中くらいまでは逆に体や頭が重くてだるいだけ。でも、飲んだ翌日の夜くらいになれば、アルコールが活力に変わってきているような気がしてくるんですよ。

 

是非、飲んで語らうコミュニケーションの楽しさも「若い人」にはもう一度再認識してもらえたらと思います。

 

もうすぐ日付が変わりますが、明日もモロミの管理はあります。

僕らの仕事は麹や酵母の都合で成り立っていますから、5時30分に起床できるように、これにて休ませていただこうと思います。

 

読者の皆様、今年もお世話になりました。

是非、よいお年をお迎え下さい。